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※このブログは2010年のもので日本語版のみです。 (現在、ブログはお休み中)

  Naoko's Blog was written in 2010 (only in Japanese).

Fri

18

Jun

2010

メキシコ湾の原油流出事故後に思うこと

<June 2010> Environment

アメリカ南部ルイジアナ州沖(メキシコ湾)の石油掘削基地の爆発炎上事故発生(4月20日)から既に2ヶ月が経とうとしている。未だに原油流出は止まらない。アメリカ政府は1日当たりの原油流出量を5,600~9,500キロ・リットルと推計している。この数字を聞いただけではどのくらいの量なのかすぐにはピンとこないが、とにかく、アメリカ史上最悪の原油流出事故なのである。

 現地の原油掘削に関わっている企業は、主に4社。①イギリスの石油メジャー:BP、②スイスに本社を置く、世界最大の海底掘削機メーカー:トランスオーシャン、③アメリカの石油&天然ガスの生産設備メーカー:ハリバートン、そして④韓国の作業機器メーカー:現代重工業。5月11日にアメリカ上院で開かれた公聴会には、現代重工業を除く3社のトップが呼び出され、事故原因について話し合われたのだが、3社とも自分たちには責任はないと主張した。現地における油田採掘権を持つBPは、事故後の封じ込め作業を指揮し、原油流出を止めるためのいくつかの作戦を試みたが、いずれも失敗。高圧の深海で遠隔制御の潜水艦型ロボットを使い、出続ける原油を止めるのは容易なことではない。

 被害が拡大し、原油の封じ込め作戦に膨大なコストがかかる中、BPのトップが、「この事故で私も被害を受けている。私の人生を返して欲しい。」と言ったとか、「メキシコ湾は大きいから、それに比べたら、流出している原油の量は大した量ではない」と発言したとかで、アメリカ国民の怒りの火にますます油を注いでしまい、BPへのバッシングは高まるばかりだ。また、その怒りは、対応が遅れたアメリカ政府、オバマ大統領にも向けられた。

 6月16日、アメリカのオバマ大統領はBPの会長ら最高幹部とホワイトハウスで会談、地域や地元住民らの被害補償のため、BPから200億ドル(約1兆8,200億円)を拠出させる合意を得ることに成功した。補償対象は、原油被害で収入を絶たれた沿岸の漁師や観光業者、健康被害を受けた住民など。(補償額が膨らめばBPに更に拠出を求めるとオバマ大統領は強調している。) また、BPは、事故の影響で凍結された沖合の油田採掘事業の労働者への失業補償として1億ドルの基金を設けることでも合意した。この時点で既にBPは、流出した原油の回収作業や流出元の油井の封鎖作業などに15億ドルは使っている。被害補償にそれだけの巨額を払える企業・・・。いったい石油ビジネスはどのくらい儲けているのだろう・・・。

 ただ、お金で解決できることと、できないことがある。事故発生時に亡くなった11人の作業員、原油被害で死んでしまった周囲の生物たちの命はもう戻ってこない。ルイジアナ州のミシシッピ川河口のデルタ地帯は水鳥や希少な野生生物の宝庫。湿地帯に到達した原油の除去はほとんど不可能で、環境や生態系に与える影響・被害は計り知れない。また、目に見える影響よりもさらに深刻な環境破壊が海面下で進行している可能性が高い。原油に含まれる有毒成分が、海洋生物の幼生などとともに潮の流れに乗って周辺海域から離れた場所にも移動し、付近に生息する魚類を一掃してしまう可能性がある。また、原油は海面上を漂ってフロリダや西大西洋に移動するだけではなく、粒子状になって、海面から炭化水素と有毒物質が雨のように海底へと沈んでいく。原油と有毒物質の雨は海底で堆積物となり、多くの海洋生物が餌とともに摂取してしまう。専門家は、海洋生物が他の海洋生物を食べたり、鳥が汚染された海洋生物を食べたりすることで、有毒物質は海の食物連鎖から、地域全体の食物連鎖に拡大していくと警告している。

 メキシコ湾周辺で、貴重な海が汚染され、多くの海洋生物が犠牲になっていると思うと私も悲しくなるが、果たしてそれはメキシコ湾周辺だけのことなのだろうか? アメリカ国民はBPを公然と非難しているが、責任は本当に事故の関係各社だけのものなのだろうか? 最近、私は朝、目が覚めて自分の部屋がモノに溢れているのを見て悲しくなる。そして考えるのだ。メキシコ湾で起こっていることは、世界の多くの国の各家庭の中で既に起こっていることなのではないだろうか、と。

 私たち人間、特に先進国に生きている人間は、毎日のようにモノを買い、使い、食べ、洗い、大量のゴミを捨てている。ガソリンやプラスチックなどの石油製品だけに限らない。例えば、コップ、スプーン、トイレットペーパー、その他諸々、原始時代にはなかったものばかりだ。象やライオンが水を飲むのにコップを使っているだろうか。人間以外の生き物たちが、糞尿をした後にトイレットペーパーを使っているだろうか。体が汗臭いからと言って、ボディーソープで体を洗っているだろうか。気温が上下するたびに、服や靴まで着替えているのは人間だけだし、1人に着替えがどれほどあることか。食器や体を洗うのにお湯のほうが汚れが落ちるからと言って、お湯を沸かしているのも人間だけだ。ゴミや生活排水は毎日のように各家庭で大量に発生している。ゴミの中には、土に返らないものがたくさんある。また、東京でも、汚水処理場がどんなに汚水をキレイにしようとしても、生活排水の温度までは100%下げることはできない。あたたかい排水が、川へ流れ、海へと流れ込み、周辺の川と海の水温を上げてしまい、生態系にも影響を及ぼしている。発展が目覚しい中国の都市周辺の川では、各工場や家庭からの汚水がそのまま川に流れ込み、川の水質が急激に悪化して、カワイルカが絶滅してしまった。水は主に海から蒸発して雲になり、雨や雪となって陸地にも降り注ぐ。そして、山から川、そしてまた海へと循環している。あらゆるところで汚染された水が、海だけでなく、陸の山や草原など、あらゆる場所で影響を及ぼしているのである。
 今回、メキシコ湾の事故で流出した原油がどれほどの量なのか知りたくて、ネットで比較材料を探してみた。ネット上のあちこちからひっぱってきた数字なので、事実かどうかは分からないが、ざっくりと計算してみた。ある情報筋によると、世界の原油需要は1日で約8,500万バレル(ここ4~5年の平均)。メキシコ湾の事故で1日に流出している原油は、アメリカ政府が推計した最大の数字をとって9,500キロ・リットルとすると、1バレルが約159リットルなので、1日ではざっくりと約6万バレル。4月20日の発生時からほぼ60日経過しているので、発生時からは360万バレルが流出したことになる。これは、世界の1日の原油需要の8,500万バレルの4.2%に過ぎない。1日は1,440分ある(24時間 x 60分)。1,440分の4.2%は約60分(1時間)だ。私は愕然とした。ニュースで、この2ヶ月間にとてつもない量の原油が流出し続けていると騒いでいるが、実際は、1時間経てば、全世界がそれと同じ量の原油を消費してしまうのである。たったの1時間で!! 恐ろしくなった。メキシコ湾の原油流出を封じ込めるのに、現在進行中の作戦が仮に成功したとしても8月まではかかる。それまでは依然として原油が流出し続けるわけだが、仮にあと2ヶ月間流出したとしても、その量は、あと1時間経てば世界中が消費してしまう量なのだ。当然、地上で原油が消費されるのと、海中に直接流れ込んでしまうのとでは生態系・環境に与える影響は全く違う。それにしても・・・である。

 アメリカ国民は、今回のメキシコ湾の事故をBPのせいだと言うが、本当にそうなのだろうか。先進国に生きている人間は、ほぼ全員が石油の恩恵を受けている。直接的にも間接的にも。家庭にあるモノが、一つも石油に関係していないと言い切れる人は皆無だろう。私たちが石油を使っているから、お金を払っているから、石油を掘る仕事・人があるのだ。BPに石油流出を早く止めろと人は言うけれど、それでは、石油に依存する生活を今すぐ止められる人がいるだろうか。石油ばかりではない。それ以外の地球上の資源も、人間は根こそぎ吸い取っている。地上の森林の伐採も地球環境に悪影響を及ぼしているが、海中や、地中の資源も大量に掘り起こしてしまって、地球が何の影響も受けずにいられるはずがない。特に海は、人間や、地球上のほとんどの生物が生きていくのに必要な空気、水を作り出している。海洋環境を守ることは、地球上のほとんどの生命を守ることに等しい。人間は、地球上に、資源や、食べ物や、水や酸素さえも、私たち生物が生きていく上で必要な全てのものがなくなってしまうまで、今の生活を続けるつもりなのだろうか。誰も今の生活を、地球環境の悪化を、止めることはできないのだろうか。それを考えると、本当にやりきれない思いになる。

 地球上の生物がみんな集まって会議を開いたら、真っ先に人間が矢面に立たされるだろう。一番早く絶滅するべきなのは、人間だと言われてもおかしくはない。そうすれば、人間以外の生物の多くが絶滅を免れ、地球の環境寿命が少しでも延ばせるのだと。

 様々なモノに囲まれ、確かに私たちの生活は豊かになった。でも、それは、地球上に暮らす生物の一員として、地球を唯一の住処とみたとき、本当に「豊かな生活」と言えるのだろうか。先進国に暮らす人間は特に、このことを根底から考え直さなければならない時に来ているのではないだろうか。 

 人間世界には、戦争、貧困、飢餓、病気、識字率の低い地域・国、経済危機など、解決しなければならない問題は山ほどある。でも、海洋科学者のSylvia A.Earle (シルヴィア・アール)氏は2009年2月のスピーチでこう述べている。「確かに、解決しなければならない問題は山ほどある。でも、海を守ることに失敗したら、元も子もない。(海を守ることは、他の問題よりも重要だ。) なぜなら、私たちの運命は、海の運命と一体なのだから。」と。

 

※海洋科学者Sylvia A.Earle (シルヴィア・アール)氏のスピーチのビデオ→ Videos

※関連するトピックス

  ・「情報満載の環境ドキュメンタリー」 -- OurWorld 2.0 - United Nations University

  ・世界の石油消費シェア(2009年): 日本(5.1%), 中国(10.4%), アメリカ(21.7%)

           -- BP energy statistics: the world in oil consumption (by Guardian.co.uk)

 

Mon

26

Apr

2010

珊瑚の移植 (coral culture & transplant)

<April 2010> Marine Conservation

  珊瑚礁は、地球上に2億年以上も存在している貴重な生態系で、「海の熱帯雨林」と呼ばれている。海洋生物の全種類の4分の1が生息しており、海洋生物の多様性維持には欠かせない。ただ、「海の熱帯雨林」とは言っても、珊瑚礁を形成している一つ一つの「珊瑚」は植物ではなく、動物である。その多くは太陽の光が届く比較的浅い海域に広がり、褐虫藻という藻類が共生していて、それら褐虫藻が行う光合成の産物や、自らの触手によって捕食する動物プランクトンを栄養源として"生きている"。 つまり、珊瑚は"生き物"なので、他の生物同様、環境が悪くなれば死んでしまうこともある。

 環境省のICRCのページには、次のように書かれている。

「現在、サンゴ礁は様々な要因によって世界的に衰退傾向にあり、特に人口密集地近くで深刻です。そして、世界中の58%ものサンゴ礁が過度の衰退か、あるいは危機に直面していると推定されています(Reefs at Risk, 1998)。もしこのような事態が今後も続くと、今世紀中に世界中のサンゴ礁の資源の大半が失われる可能性があると指摘されています。」

 ICRCとは、国際サンゴ礁イニシアティブ(International Coral Reef Initiative)のこと。1992年の国連環境開発会議(地球サミット)でサンゴ礁保護の重要性が強調され、1994年に開催された第1回生物多様性条約締約国会議(CBD-COP1)において、ICRCの設立が初めて公表された。設立当初は8カ国の政府によって開始したが、その中には日本も含まれている。

 「※1998年発行のReefs at Riskという調査報告によれば、世界のサンゴ礁の58%が潜在的に人間活動(沿岸開発、生物資源の乱獲、ダイナマイト漁などの破壊的漁法の実施、海洋汚染、森林伐開や農地開発に起因する表土流出など)によって脅かされているという。さらに、ハリケーンによる破壊・サンゴを食べるヒトデ(オニヒトデ)の大発生や白化現象もサンゴを死滅させる原因となっている。」(※日本珊瑚礁学会のホームページより。)

 珊瑚の危機で、よく耳にするのは「白化現象」である。これは、ストレスを受けた珊瑚から褐虫藻がいなくなり、透明な珊瑚組織を通して白い骨格が透けて見えるようになってしまう現象のこと。白化した状態が長く続くと、珊瑚は光合成の産物を享受することができずに死んでしまう。ストレスの原因には様々なものがあるが、地球温暖化による海水温度の上昇もその一因で、 実際に、1998年には全世界的に海水温が上昇し、地球上で大規模な珊瑚の白化現象が起こったことは有名である。

 日本においても珊瑚礁の衰退は例外ではない。沖縄では、「白化現象」だけでなく、オニヒトデの大発生によっても珊瑚が度々被害を受けた。

 この沖縄で今注目されているのが珊瑚の移植だ。1998年の世界規模の珊瑚白化は沖縄でも起こり、これを機に珊瑚の養殖と移植法の試行錯誤を始め、成功させた人がいる。有限会社 「海の種」(SeaSeed.com)の代表、金城浩二さんだ。2002年に養殖珊瑚の移植を開始、2004年5月にはその移植した珊瑚が産卵した。移植珊瑚の産卵の実現は世界初のことらしい。金城さんはこの成果を認められ、2007年に内閣総理大臣奨励賞と環境大臣奨励賞を受賞した。 

 沖縄では、珊瑚移植のダイビングツアーも多く行われ、また、今年、金城さんの物語は映画にもなった。映画のタイトルは「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」(4月24日から全国ロードショー。映画情報はこちら。)

 ダイバーではないから珊瑚の移植が直接できない、という人でも、環境保護に関心があり、海を愛する人には、珊瑚移植の寄付もできる。是非ともご検討を!!

「海の種」サンゴ移植の申し込みページはこちら

Sun

28

Mar

2010

Photo Book Project

<March 2010>  Project

 海の中には、とても美しい色をした生き物もいれば、どう見ても“醜い”という形容が似つかわしい生き物もいるし、とっても“へんてこ”な形や動き方をする生き物もいる。ダイビングを始めて、潜る回数が増えていくにつれ、今までに見たことがない海洋生物たちに出会うことができ、そのたびに驚きや新鮮な感動を味わった。

 最近は自然や動物をテーマにしたテレビ番組で海洋生物が取り上げられることもあるにはあるが、やはりまだ数は少なく、取り上げられる生物たちの種類もそんなに多くはない。海洋生物の図鑑を買って見て楽しむ人は、やはりダイバーか、釣り好きか、よほどの魚マニアの人なのではないだろうか。

 私は、一日に2回くらい潜った後、しばらくたつと海の中で出会った生き物たちがどんな姿や色をしていたかはっきりと思い出せなくなることがあるので、水中カメラを買って写真に収めるようになった。 そして、ダイビング中に見た生き物の名前やその習性などの情報が知りたくて海洋生物の図鑑も買った。海の中で見た生き物を、図鑑の中で発見して名前が分かったときの喜びも、ダイバーならではのものかもしれない。

 今では、パソコンのおかげで世界中のダイバーが世界のあらゆる海で撮影した海洋生物の写真をネット上で見ることができる。私がFacebookに自分の撮影した魚たちの写真(まだヘタクソな写真なのだが)をいくつか載せていたところ、ノン・ダイバーの女性の友人が、「きれいな魚たちの写真をシェアしてくれてありがとう。私の子供が、NAOKOが撮った魚たちの写真を気に入って、何度も見たいと言うのよ。NAOKOのFacebookのページを私のパソコンにブックマークしておかなくちゃ。」という趣旨のメッセージを送ってくれた。

 彼女のその言葉は、私が以前から漠然と抱いていた思いに火をつけた。私は、海中でいろんな生き物に出会うたび、この素晴らしい海洋生物のことをもっと多くの人に見て知ってもらえたらいいのに、と考えていた。特に、まだ海に潜ることができない小さな子供たち、パソコンや図鑑も思うように手に入らない子供たちに見せてあげたい、と思っていた。それが、“子供たちのために、海洋生物たちの良い写真をたくさん集めて、独自のPhoto Bookを作って寄付してあげよう”というアイディアに結びついたのである。

 真っ先に思いついた寄付先はRoom to Read だった。Room to Read は、マイクロソフトの幹部社員だったJohn Wood 氏が、会社を辞めて設立したNPOで、ネパール、ベトナム、カンボジア、南アフリカといった発展途上国の、読む本もなくて困っている地域の学校・子供たちに本を届けたり、学校や図書館を建てて教育の場を提供する活動をしている。私の友人のアメリカ人男性が以前からRoom to Read を支援する活動をしており、彼の勧めで私はRoom to Read の設立者、John Wood 氏の著書「マイクロソフトでは出会えなかった天職」の日本での出版記念パーティー(2007年12月)に出席し、John Wood 氏にも直接会って会話も交わした。それからというもの、いつか自分独自の方法で、Room to Read が助けようとしている子供たちのために何かをしてあげたい、とずっと思いつづけてきた。それが、今回、オリジナルの海洋生物のPhoto Book を作って子供たちに届けてあげたい、という思いと繋がったのである。

 今の日本の子供たちなら、きっと欲しいものはある程度何でも手に入る環境にある。でも、世界には、テレビやDVDを観るどころか、読む本すら無い環境に置かれている子供たちがたくさんいるのだ。私は、まずそんな環境にいる子供たちにこのPhoto Bookを作って届けてあげようと思った。きっと実際に海を見たことがない子供がほとんどだろう。それに、おそらく、絵本や童話の本は寄付する人はいても、海洋生物の写真の本を寄付する人はほとんどいないに違いない。読む本も無い国・地域の子供たちには、海洋生物の写真の本を入手することはまず無理だろう。

 ただ、海洋生物の写真集や図鑑は安いものではない。英語版のもので、私の知る限り、値段の手頃なものでも買えば一冊3,500円~5,000円かそれ以上、高いものでは8,000円~10,000円はする。すでに売られているものを買って仮に1,000冊寄付しようとすると、350万~500万円かそれ以上はかかることになる。私にとっては、寄付するにはあまりに大金だ。それならば、世界中のダイバー/水中フォトグラファーに声をかけて、海洋生物の良い写真を寄付してもらい、私が自分で作ればいいではないか---。無謀にも思えたが、とにかくやってみることにした。何もしなければ、何も始まらないのだから---。

 とにかくこうして、「海洋生物たちのオリジナルのPhoto Book を作って、読む本がなくて困っている世界の子供たちに寄付するプロジェクト」は2010年1月から始まった。これまでに、世界中の100人以上のダイバー/フォトグラファーに協力をお願いするメールを送った。幸いにも、2~3人に1人がこれまでにOKの返事を送ってくれている。良い写真が、少しずつ集まりつつある。

 まだまだこれから、もっと多くの写真を集めなくてはならないし、Photo Book のレイアウトや、掲載しようと思っている海洋環境保護に関する文章や、考えなければならないこと、やらなければならないことがたくさんある。思っていた以上に時間も労力もかかるが、動き出したのだから、もう後戻りはできない。子供たちのためにも、写真を寄付してくれたダイバー/フォトグラファーたちのためにも。とにかく前に進むだけ。

 これからも、皆さんのご協力、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします!!

   

 

Sun

07

Mar

2010

減圧症と再圧チェンバー(DAN JAPANに感謝)

<March 2010>  Medical Information

 夫が先月、「減圧症」が疑われると診断されて初めて「再圧チェンバー」に入ることになった。どうやら、昨年末のガラパゴスでのダイビング・クルーズにその原因があったようである。

 ダイバーの人ならよく知っていると思うが、ダイビングというスポーツには、「減圧症」という病気のリスクが多かれ少なかれついてまわる。全く知らない人にどういう病気なのかを説明するには、まずダイビングをすると身体にどのような負担がかかるかについて語らなければならない。ふだん地上で生活をしていると全く感じることはないが、私たちには空気の圧力がかかっている。水中に入ると、水の重さでさらに水圧がかかる。水中では、より深く潜ると水圧もより強くなってゆく。私たちが呼吸している空気は、およそ酸素が21%、窒素が79%の割合で出来ているのだが、この窒素が、深く潜るにつれて(圧力が大きくなるにつれて)身体の細胞内に溶け込んでゆき、より浅いところに浮上するにしたがって(圧力が小さくなるにしたがって)身体の中から排出される。問題は、ダイバーが浮上するスピードが、窒素が身体から排出されるスピードより速いと、窒素が身体の外へ出ていく速度よりも細胞から体内に溶け出すスピードの方が早くなってしまうことだ。その際、窒素は細胞や血管の中に気泡を形成し、これが「減圧症」と呼ばれる非常に深刻な病気を引き起こす要因となるのである。気泡は、身体の様々な場所で形成されるので、その症状も多様だ。めまい、しびれ、麻痺、呼吸困難、関節や手足の痛み・・・etc. など。重症の場合、意識不明、脳の障害、最悪の場合は死につながることもある。だから、ダイバーは水中に潜るとき、深度や浮上のスピードには細心の注意を払わなければならないのだ。

 そして、その「減圧症」に万が一かかってしまった場合、治療として「再圧チェンバー」という特別な装置の中に入り、身体に再び長い時間をかけて圧力を加え(再圧)、身体の中に留まってしまった窒素を体外に排出させるのである。

 私はインストラクターで、夫はレスキューダイバーの資格を持っていて、「減圧症」についても学んでいたし、ダイビングをするときは常に注意を払って潜っていた。しかしながら、そのときの潮の流れで急に浅いところまで身体を持ち上げられてしまったり、ダイバーの体調によってもかかりやすくなったり、個人差もあったり、完全に防げるとは言い切れないのである。

 私と夫が、ガラパゴスで最後にダイビングをしたのは昨年の12月30日だった。夫はまず、1月の第2週目くらいから、耳鳴りの症状があると訴えた。でも、すぐに治るだろうと考え、そのままにしてしまった。そして、2月初旬に、箱根に温泉に入りに行った。その直後から、今度は背中の下方や両膝に痛みが出ていると言い出した。おまけに腹痛もあると言う。耳鳴りも全くおさまらない。とにかく、最初は風邪などのウィルスのせいかもしれないと思って耳鼻科、内科などに行ってみたが、耳鼻科でもたいしたことはないと言われ、内科での血液検査・尿検査の結果も、数値は正常の範囲で、特に何が悪いというわけでもなさそうだと言われた。

 そんなとき、もしかしてダイビングが原因だろうかと思い直し、DAN JAPANに電話をかけてみた。DAN JAPANとは、Divers Alert Network Japan (レジャースキューバダイビング事故者に対する緊急医療援助システム管理団体の日本事務所)のことである。さっそくDAN JAPANに紹介してもらった都内の病院に電話をかけると、「減圧症」に詳しい医師から、すぐに再圧チェンバー治療を受けるように指示をうけたのである。

 その医師によると、最後のダイビングから時間がかなり経ってはいるが、訴えている症状や、箱根に行った直後に症状が悪くなっていることから、「減圧症」の可能性も捨てきれない、ということだった。(箱根は都心に比べると標高がかなり高いので、すでに体内に出来ていた気泡が気圧の低下でさらに大きくなった可能性もあるのではないか、とのことだった。)

 とにかく、半信半疑ながらも、夫は「再圧チェンバー」の中へ。 (実は、私の夫はスイス人で、結婚のために昨年5月から日本に来て、一緒に東京で暮らし始めたばかり。彼はまだあまり日本語が話せないため、私も通訳として付き添いで病院に行くことになったのである。)

 私にとっても、「再圧チェンバー」は初めて目にするものであったが、なんというか、小型飛行機の客室の一部分(あるいは操縦室といったほうがいいだろうか) のような感じで、4人分のリクライニング・チェアが置いてあった。(今回は、夫を含めて4人の患者が入ったのだが、実際は6人まで利用可能らしい。) 飛行機の客席に例えると、飛行機の進行方向ではなく、側面の窓側に顔を向けて座るようにに椅子が4つ並べて置かれている。そして、飛行機同様、酸素マスクがついている。この「再圧チェンバー」の中では、酸素マスクをつけ、(途中で何回か酸素マスクを外す"エア・ブレイク"があるが、) ほぼ5時間近く椅子に座っていないといけない。(椅子をリクライニングして寝るのは可能。) いったん入ったら、よほどの事態でないと終わるまで出ることはできない。そのため、「再圧チェンバー」のとなりの個室には、厳重な扉の臨時トイレが設置されているのだが、その個室トイレに行くには、チェンバーとトイレの中の圧力を等しくする準備をしないといけないため、チェンバーの外にいる操作員にモニター&マイクを通して意思表示をし、声をかけてから実際にトイレに行くまでに5分は待たなくてはならない。こんな状態で椅子に座ったまま5時間を過ごすのは辛そうだが、チェンバー内には、飲料確保のため、ペットボトルの水と、時間をつぶすための本や雑誌類は持ち込み可能になっている。チェンバーに実際に入ることになったのは私ではなく夫なのだが、なかなか興味深い経験になった。

 結果として、「再圧チェンバー」治療の後、夫は症状がずいぶん良くなった、と言っている。自分の身体ではないのでよくわからないが、効果があったということは、やはり「減圧症」だったのかもしれない。 ただし、症状が重い人は1回だけの治療では治らないので、程度によって2、3回以上入ることになる。 もっと早くにDAN JAPANに電話をかけて相談しておくべきだった。治療は、早いほうがいい。(放置して、より悪化し、麻痺が残ったり足が不自由になったりするような可能性だけは避けたほうがいい。)

 それにしても、DAN JAPANの会員になっておいたのはやはり正解だった。他の病院では「たいしたことがない」と言われるのみで、特別な治療は何もされなかったが、DAN JAPANからは、すぐに適切な病院を紹介してもらえた。病院でも、DAN JAPANの紹介だと告げると、すぐに電話の受付の人が担当医師に電話をつないでくれ、医師も、通常の病院の予約システムを通さずに、電話口ですぐに診療の予約、「再圧チェンバー」治療の予約を受け付けてくれた。ダイバーの皆さんには、ひとごとと思わず、是非ともDANの会員になっておくことをおススメしたい。

 

※今回、夫が「再圧チェンバー」治療を受けた病院→ 荏原病院(高気圧酸素治療室)

※ダイビング医学についての有益情報→ドクター山見のダイビング医学・潜水医学

※高気圧酸素治療について→東京医科歯科大学医学部附属病院・高気圧治療部

 

Fri

12

Feb

2010

映画「Oceans」(オーシャンズ)

<Feb 2010> Movie

 映画「オーシャンズ」を観た。 (オフィシャルサイト→ http://oceans.gaga.ne.jp/ )

監督は、ジャック・ぺランとジャック・クルーゾー。この2人は、空を飛んでいる鳥に並走して撮影するという斬新なスタイルで話題となった「WATARIDORI」(2001年)でも共同監督を務めている。

 私は、今まで海と海洋生物に関する様々な映像を観てきたが、この「オーシャンズ」は、昨年予告編を見てから、映画館の大きなスクリーンで観ることをずっと楽しみにしてきた。 そして、それは、期待を裏切らなかった。

 まず最初に登場したのはガラパゴス・ウミイグアナ。年末にガラパゴス諸島で見てきたばかりの生物だったので、映画が始まるやいなや、ガラパゴスに舞い戻ったような錯覚に陥った。最初から、嬉しいサプライズだった。そして、次々に目の前に映し出される魅力的な海洋生物たちとその営み。そして、いったいどうやってこんな映像を撮ったのだろうと驚かされる、想像を超えた大迫力の映像・・・!! なんでも、「最高のスタッフと最新の技術を結集し、この映画のために開発した世界初の各種テクノロジー」を駆使しているらしい。

 3Dの「アバター」も凄かったが、「オーシャンズ」はもっと凄かった。「オーシャンズ」には、現実(リアリティ)の力、今を生きている本物の生命の力がある。そして、「アバター」でも泣けたが、「オーシャンズ」ではもっと心が震えて泣けた。今、同じ地球上に息づいている多種多様な命の美しさ、そして彼らが直面している現実の悲しさに胸を締め付けられた。

 同じ地球上に存在しているのに、ほとんどの人間が見ることのできない世界。その大半が解明されていない、未知の世界、海 -- 。地球は人間だけのものではないのに、人間のせいで、一体どれだけ多くの海洋生物たちがこの世界から消えていってしまったことか-- 。

 「オーシャンズ」の映画には、さらに予期していなかった驚きがあった。それは、「信じられないかもしれないが、世界で現実に起こっていること」として、イルカ漁、サメ漁の残酷な映像が流されたことだ。あまりにも短い場面だったが、親が子供を連れて観にくる映画で、海洋生物が惨殺される映像が流されるとは想像していなかった。

 イルカ漁の場面は、巧くぼかしてあったが、日本人らしき漁師が、ボートから銛のようなものでイルカを突き刺し、イルカが悲鳴をあげて海が血に染まっていく映像だ。これを観て、一瞬「The Cove」(ザ・コーブ)の映像が頭に蘇った。あの、日本の和歌山県・太地町のイルカ漁をアメリカ人の撮影陣が隠し撮りして映画にし、様々な賞を受賞したドキュメンタリー映画である。「オーシャンズ」で残酷な映像が流れるとは思ってもみなかったが、このイルカ漁も、日本で撮影された映像なのではないかと思った。そして、「オーシャンズ」を日本で上映するにあたり、この場面はぼかして鮮明に映さないように日本側が条件を出したのではないか、とまで考えてしまった。

 また、サメ漁の場面では、アジアのどこかであろうと思われる場所で、必要なフカヒレだけ削ぎ落とし、残りの胴体をボートから海に投げ捨てる様子が映し出されていた。ヒレを失ってもまだ生きているサメは、ヒレがないため泳ぐことが出来ず、そのまま海底まで真っ逆さまに落ちていき、呼吸ができなくて苦しんで死んでゆく。ダイバーの多くは既にこの現実を知っていて、世界中でサメを守る運動が広がっていることを認識しているが、ほとんどの人は、この現実を知らずに生活している。中華料理店で高級食材を注文する余裕(経済力)のある人は、大抵はフカヒレを平気で注文して美味だと舌鼓を打ち、サメの苦しむ姿など想像だにしないのである。

 私は、「オーシャンズ」がこれらの残酷な映像を流してくれて良かったと思った。目を背けたい有様ではあるが、実際に世界のあちこちで起こっている事実であり、絶滅しかけているサメを守るためには、多くの人に知ってもらって認識を改めてもらわないといけない問題なのである。ただし、このイルカ漁、サメ漁の場面では、詳しいナレーションは流れなかった。いろんな事情があるのだろうが、できれば、言葉による説明も入れて欲しかった。

 しかしながら、記事を読んだり、人の話を聞いただけの情報よりも、映像で入ってくる情報には、はかりしれないパワーがある。見た者の心に、言葉にならない衝撃が走る。

 もっと多くの日本人に、観てもらいたい映画だと感じた。

 

Wed

03

Feb

2010

物欲の変化について

<Feb 2010> Life Style

 ダイビングを始めてから、明らかに自分の「物欲」が変化しました。以前と比べて、欲しいと思う物、お金を使いたいと思う物が変わり、それに伴って、以前ほど贅沢品はもちろん普段の生活にもお金をかけなくなりました。

 今よりもっと若いときは、化粧品にもじゃんじゃんお金をかけていましたが、最近は化粧をすること自体に興味がなくなりました。(妹は、私のこの現象を「おばさん化」ではないかと懸念していますが・・・。) 母が茶道の師範ということもあり、一時期、着物にハマったときは、高級車が買えるのではないかと思うくらいのお金を着物につぎ込んだこともありますが、今はまさに「箪笥のコヤシ」になってしまっています。(なので、車は持っていませんが・・・。) 着物の趣味はダイビングを始める前でしたから、今となっては、なぜ大金を着物に使ってしまったのかと悔やまれます。着物は買うときはすごく高くても、売るときは二束三文にしかならないのです。(着物は日本の文化品ですから、それが悪いとは言いませんが、)あのお金を貯めておけば、今頃はもっとダイビングや他の有意義な活動のために使えたのに・・・!

 私の場合、ダイビングを始めて海の素晴らしさを知り、水中写真撮影にハマってからは、ダイビングのために他のものを節約する、というスタンスに変わりましたし、「物欲」そのものも弱くなったような気がします。「物」に対する欲がほとんどなくなってしまったのです。

 食べ物に関しても、以前はコンビニで目に入って欲しいと思った物にはすぐに手を出していましたが、今では、家の近所のどのスーパーに何が安く売っているのか把握して、安いお店で1円でも安いものを買うようになりました。(もちろんスーパーにはマイ・エコ・バッグを持っていきます。) それから、家の中の生活必需用品も、最近ではほとんど100円ショップで調達していますし(必要のない物は絶対に買いません)、キッチンのラックなども、100円ショップで安く買ってきた素材を自分で独自に工夫して組み立て、他では売っていない自分だけのオリジナルラックを作って愛用しています。ずっと食器棚に眠っていたデザインの良いお洒落なマグカップは、今ではペン立てや花瓶として活躍しています。ずいぶん前に買って使っていなかった綺麗な写真のポストカードは、人からもらったフォトフレームに入れて壁にかけ、部屋の雰囲気を変えるのに役立てていますし、ポストカードを切って組み立て、簡単なメモホルダーを自分で作って使ったりもしています。自分が今持っているものを工夫して加工し、何か他の物に変えて別の用途で使う、という作業も楽しいものです。

 ただ、自分も含めてこの世に生きるほとんどの人は物にしろ技術にしろサービスにしろ、「何か」を売って生計を立てているわけですから、あまり物を買わない生活は経済に良くない影響を与えそうですが、物を買わなければ出るゴミも減るわけですから、地球にはやさしいと言えるのかもしれません。

 今振り返ってみると、好きなものをじゃんじゃん買っていた昔の自分は、確かにその時はそれが欲しくて、自分の物欲を満足させるために買っていたわけですが、ある意味では、それは「ストレス発散」のための行為でもあったように思います。今の自分は、自分の人生において何が大切で、自分の心が何を求めているのかを(以前よりは)知っていて、より賢明な買い物が出来ているように感じます。それから、自分のことだけでなく、地球のために何が良いのか、ということも、以前よりもっとよく考えるようになりました。

 買い物だけにとどまらず、世の中にはいろんな物事に対する選択肢が山ほどあります。メディアや世間の流行に踊らされることなく、自分にとって真に大切なものを見極める心を、これからも磨いていきたいと思います。

 

Fri

29

Jan

2010

都会と健康について

<Jan 2010> Health

 南国でダイビングをしているときは身体の調子がすごくいいのに、東京に戻ってくると体調が悪くなるのは私だけでしょうか。

 たとえば年末年始に海外に出かけるとき、日本で風邪をひいて鼻水に悩まされていたとしても、いざ海外(たとえば私の好きなバリ島)に着いて海に潜ると鼻通りも良くなり1~2日で治ってしまいます。もう大丈夫、と思っていても、日本に戻った直後にまた体調が悪くなってしまうのです。

 原因についていろいろ考えてみました。まず、よく言われるのは①真冬と常夏の気温差。飛行機を降りた瞬間に季節の違う国に放り込まれるわけですから、身体機能がびっくりしてしまうのかもしれません。今日見たテレビ番組によると、身体が冷えると免疫機能が低下して病原菌に立ち向かう力が落ちてしまうのだそうです。常夏の旅行先から真冬の日本に戻ってくると体調が悪くなる、という現象の理由としてはもっともらしいですね。②それから気持ちの差。休暇が始まると、仕事から離れて楽しいことだけして過ごせるという解放感から体調も良くなり、休暇が終わってしまうとまた仕事に戻らなければいけない、という憂鬱な気分から体調も悪くなる、というもの。昔から「病は気から」と言われているように、この分析も必ずしも間違いではないのかもしれません。

 もう一つの理由として、私がよく思うのは、③都会と自然のパワーの差。「パワー」と言うと、なんだか都会のほうが活気があってパワーにあふれているような気がしてしまいがちですが、私のいう「パワー」は「自然の治癒力」に近いものです。人間にも自然治癒力があるように、太陽や地球(大地とか大自然)にも治癒力みたいなものがあって、それを地球上のあらゆる生命が浴びて生きている、と私は思うのです。バリ島のように地面があまりコンクリートで覆われていなくて緑がいっぱいあるような場所や海の中では、太陽や大地の自然のパワーをいっぱい浴びることができますが、コンクリートで地面を覆ってしまい、いくつものビル(要するにコンクリートの壁)が林立する都会では、それらの自然のパワーが何重にも遮られて、人間に届かなくなっているのではないかと思うのです。私はダイビングを始めてから、③の原因が都会の人間に及ぼす影響がかなり大きいのではないかと感じるようになりました。要するに、都会に住んでいると体調が悪くなるのです、きっと。特に私の場合は。でも、こればかりは、1日か2日で簡単に変えられるものではありません。いつかは南国の海の近くで暮らしたい…とそう思いながら、都会の電車にゆられて都心のオフィスに通うしかありません。体調改善策については、しばらくの間、もっと手軽に出来る方法を考えないと…。

 そうそう、今日見たテレビ番組では、ショウガが冷え症に効く、と言っていました。(冷え症でなくても、寒い時には良いそうです。) 新陳代謝を良くし、体をポカポカと温め、免疫力を高めるのに役立つそうです。昔から言われていることではありますが、また最近、ショウガがブームのようです。身体の体温が下がると免疫力が低下するそうですから、なるべく冷やさないように心がけたいですね。この週末、近所のスーパーでショウガを買い込んで、熱いジンジャーティーでも飲みながらダイビング雑誌の水中写真でも眺めようか…と考えてしまいました。

 

Thu

28

Jan

2010

ガラパゴス諸島への旅行

<Jan 2010> Travel

  2009年のクリスマス~年末に、ガラパゴス諸島でダイビング・クルーズをしてきました。

 ガラパゴスは、チャールズ・ダーウィンが「進化論」を唱えるきっかけとなった場所として有名であり、1978年にユネスコが「世界自然遺産」第1号に登録(2001年には海洋保護区も含めて登録)しました。その後、2007年には「危機遺産」として登録されています。

 今回、ダイバーなら一生に一度は潜ってみたいと思う聖地、ウルフ島、ダーウィン島周辺でもダイビングをしてきました。(ウルフ島、ダーウィン島まではガラパゴス諸島の中心の島からさらに船で片道14~15時間かかります。) でも、それだけ遠くに行く価値はありました。ガラパゴスは、陸上だけでなく、海中も素晴らしいのです! 陸上では、絶滅の危機に瀕しているガラパゴス・ゾウガメやガラパゴス・リクイグアナ、グンカンドリ、アオアシカツオドリなどを見ることができ、水中では、ガラパゴス・アシカやガラパゴス・ペンギン、それからガラパゴス・シャークやハンマーヘッドシャークの大群、ジンベエザメと一緒にダイビングできるのです。

 ガラパゴスのアシカや鳥たちは、人間が近づいても逃げたりしません。人間たちを敵だと認識していないその無邪気な姿に感動すら覚えました。ここの動物たちだけは、いつまでもそうあってほしいものだと思いました。

 ガラパゴスでは、貴重な動物たちが棲む特定の島にはナチュラリスト(国家資格を持った自然保護ガイド)と一緒でなければ上陸できませんし、観光客の人数も制限されつつあり、ウルフ、ダーウィン島にダイビングに行ける船も制限されています。陸でも海でもゴミを捨てるなどもってのほかです。

 でも、皆さん、ガラパゴスだけでなく、世界のどこにいても(都市にいても)、ゴミのポイ捨てはしないでおきましょう。地球は丸くて、海は全世界で繋がっていますし、陸も海と接して繋がっています。陸でポイ捨てされたビニール袋は風で舞い上がって海へと飛ばされ、カメなどの海中生物たちがクラゲ(食べ物)と間違えて口にして、窒息して死んでしまうのです。(ガラパゴスも例外ではないようです。)

 ガラパゴス・ペンギンは、この地域に冷たい海流が流れ込んでくるおかげで赤道直下にもかかわらず今まで生きてこられたのですが、最近の温暖化の影響で海水温も上がり、数が激減しているそうです。人間の日々の活動は、地球のあらゆる場所に棲んでいる生物に(大陸から離れた島々でも森林の中でも海の中でも)影響を及ぼしてしまうのですね。

 この貴重な動物たちが生きられなくなるということは、いつか人間も生きられなくなるということかもしれない…、と、つくづく考えさせられる旅になりました。地球に棲む全ての生物のために、これ以上環境を悪化させないために、自分にできることから始めていきたいと思います。